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お仕事インタビューVol.3 【大学教授 研究者 岡部正隆さん】
【大学教授 研究者 岡部正隆さん】

岡部正隆さん小学生の頃から生き物好きで、中学・高校では生物部で活動していました。東京慈恵会医科大学を卒業後は患者さんを診るのではなく研究者の道を歩みました。動物によってからだの形が皆違うのに、同じ動物ではなぜ同じ形に育つことができるのか、、、その謎を解く為に遺伝子の研究を続けてきました。現在は医学部の学生に「解剖学」つまり人間のからだの構造を教えながら、4億年の時間をかけて人間が魚のような先祖からどのように進化してきたかを研究しています。

○お仕事内容を教えてください。
大学教授は教育と研究をしなければなりませんが、どちらかといえば教育(講義)がメインです。大学の先生でありつつ自分の研究もしないといけません。医学科と看護学科の授業を持ったり、また医療系の専門学校で教えたりもします。また、大学院生に研究論文の指導等も行います。私の場合は研究よりも教育に割く時間の方が長いですね。

○生物に興味を持ち始めたのはいつ頃ですか?
小学校2年の時に魚釣りで魚に興味を持ったのがきっかけで、それから魚の飼育もはじめました。

○どんな子どもでしたか?
小学校から高校2年にかけて学校の勉強はしない子でした。釣りをしまくり、コンピュータを操り、昆虫採集なんかもやっていました。

○13歳の頃は何に夢中でしたか?
当時はコンピューターだったと思います。父親のパソコンをいじって夜更かしする日も結構ありました。もちろん生き物も好きでしたよ。

○その頃にやっていた事で、今の自分の仕事に役だっていると思えることはありますか?
高校の得意科目は生物で、ダントツでした。(駿台の全国模試で2位を取った事も)。ただ、国語はてんでダメ。でもそれがかえって良かったと思います。例えば「それ」とは何かという問いがあった時に、人と違う視点で「それ」を見ている。「その時彼は何を考えたか?」という問いの答えはたいてい本文中に含まれているけれど、勝手に想像をしてしまう。こういうクセは今もアイディアの構築に役だっていると思います。論文を書くには作文能力も必要ですけどね。

○その頃の将来の夢は何でしたか?
具体的な職業として思いつくのは学者くらいだったように思います。

○その夢のために努力していた事はありますか?
日々趣味に時間を費やしていましたが、これを努力といえるかどうか。

○大学にいる時に臨床に行こうと思った事は?
僕は大学の3年までは臨床に行こうと思ってました。放射線科医になろうかと。でも、6年生の夏休み図書館で、小児科の先生に声をかけてもらい、その先生の紹介で東大の医科研の研究室を見学しにいくことになりました。そこの研究室でみたすばらしい研究環境に刺激されて基礎医学の研究者になることを決めました。医学部を卒業してから基礎医学の研究者の道に進むのは、現在では相当に少なくなりました。1人/500〜600人という割合かもしれません。僕も患者さんを診るのは面白いと思ったのだけど、医者というのはいわばクイズを解く事が好きな人が向いている。研究者はクイズの問題を考えて、それを自分で解く人だと思うのだけど、僕はそちらの方だなと思ったのです。

○どんな人がその職業に向いていると思いますか?
普通の人は向いていないと思います。研究者は人と同じじゃダメ、イヤと思う人が向いている。独自性を追求する、自己主張の強いタイプ。最終的に自分の研究室を持つにはボスの資質も必要かもしれません。

○その職業についた経緯を教えてください。
生物を勉強しようと思っていましたが、高3の12月に突如医学部に進もうと決意しました。大学の6年間では、一番楽しい授業が解剖だった。卒業後9年間はショウジョバエをつかって発生の研究をしていたのですが、その後2年間ロンドンで脊椎動物を使った発生の研究をすることになりました。帰国後、母校の慈恵医大の研究所に自分の研究室をもちやってきましたが、2年前にいまの解剖学講座に移り教育と研究の両方をやっています。

○その職業につくためにはどうしたら良いと思いますか?
医学部卒業でなくても研究者として教育者として優れていればおなじような立場になることはできると思います。研究者として教育者として経験を積むのはいくつか方法がありますが、実績をつくっていくことが重要ですね。

○今はどんな事に興味がありますか?将来の夢はなんですか?
これから僕は教授として、まだ四半世紀、25年は研究する事ができます。その間魚がどうして人間になったか、という事は研究し続けて行きたいです。

○この仕事の喜びって何ですか?
新しい事がわかった時の喜び。舞台の上に立ってどよめきを受ける喜び。新しい事の発見が評価を受けた時は嬉しいですね。

○今13歳の人たちにメッセージがありましたら教えてください。
いい学校に行っていい職業に就く、そういう社会での生き方ってあります。でも自分のやりたい事はなんなんだろう、自分の個性を生かした行き方ってどんなもんだろう、そんなことを考えながら自分らしい生きる目標を設定して欲しいと思います。13歳は何かに夢中になれる時代。どうかその何かに思いっきり時間を割いてください。

インタビューby 中山佳香
カテゴリ:お仕事インタビュー | 15:20 | comments(0) | trackbacks(0)
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